ヤマルリトラノオ(2003.07.13 千呂露)

 北海道の蝶は、5月のヒメギフチョウがスタートになる。ところがその後が続かない。これといっためぼしいモノが出現しないのである。6月に入って、ジョウザンシジミだのカラタカだのリンゴだのと、ようやくエンジンがかかり始める。そして7月に一気に北海道らしい蝶が出そろうのであるが、私の仕事は7月初旬から20日過ぎまでにピークを迎える。毎晩3時くらいまで、当たり前のように仕事が詰まっている。それでも、何とか時間をやりくりしてせめて週に1度は…ともがいているのだ。
 今、北海道には、千葉県からF氏が見えている。私のHPの読者の方で、このField Noteを参考に、スケジュールを立てたのだそうだ。しかもカメラはDimage。パソはMachintoshということで、趣味が合いそう!
 ってな訳で、今日は彼と、いつものS氏と3人で、向かうは日高の千呂露。目指すはオオイチ&ツマジロウラジャノメ!

 

エゾタツナミソウ(2003.07.13 千呂露)

 事前のお天気調査では、曇り時々晴れで、気温は確実に20度を超えそう。ところが実際には気温が上がらない。最初のポイントでは、キリンソウにツマジロウラジャノメやコヒョウモンが群がっている予定だったが、何とツマジロウラジャノメ2匹の発見のみ。とりあえずF氏に撮影してもらって、その後でゆっくりと思ったのが大間違いで、結局シャッター切れたのは、F氏のみ。雲も切れ間が見つからないので、そこは諦め良く、次のポイントへ…。
 
昨年のField Noteをご覧の方は、記憶されていっらっしゃるだろうか、例の林道の鍵を開けることが出来ず、延々数時間S氏と歩いたあの林道である。ポイントに近づくとさっそくオオイチが現れてくれた。F氏にまずシャッターを切ってもらって、我々はゆっくり…と思ったのだが、これまた大間違い!何とオオイチを見かけたのは、後にも先にもこれっきり!

 

ゴイシシジミ(2003.07.13 日高)

 結局ここまで、私とS氏は蝶の写真は殆ど撮っていない。でも、まあ千葉のお客様にツマジロとオオイチの写 真が撮れたようなので、一安心ではあるが、どうにも我々が満足できない。林道を出て空を見ると日高方面 には僅かに青空が見えた。しかし、時刻は1時半。十勝に戻っては…とも思い確認をとると、帯広は雨とのこと。じゃあ、行ってみますか青空の見える方へ…
 日高から占冠方面に向かう途中“ゴイシシジミはどこで撮れますか”とS氏。“そう言えば占冠で釣りをしているときに沢山見たことが…”等と話しながら走行中に林道を見つけた。“ここに入ってみよう”と私“全長1kmも無いですよ”とS氏“でも、こっちに晴れ間があるように思うから
”と、何気なくその林道に入って間もなく、キラキラと輝きながらもつれ合うように飛ぶ複数の蝶を発見!“車止めて!ゼフかも知れない!”
 ところが、そこに沢山飛んでいた蝶は、何と今話をしていたゴイシシジミじゃあないですか!私自身もここ数年お目にかかっていなかっただけに私も、S氏も大喜び!きっと千葉からお越しのF氏には、何を嬉々とゴイシ何ぞに夢中か分からなかったと思いますが、私たちには珍しい種なんですよ!

 

オオイチモンジ・エゾシロチョウ・ウスバシロチョウ・モンキチョウ他

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