ホソバヒョウモン(2003.06.28 チミケップ)

 東京のY氏から、北海道へ撮影旅行に来ると連絡があった。彼は、S氏と私のホームページを見てくれている方なので、S氏も一緒にどこかへ案内しようということになった。丁度S氏のお友だちのFさんが新車を購入したばかりということで、Fさんが車を出してくれることになったが、ドライバーはいつもの通 りS氏。
 前夜は何故か寝付けずに、睡眠時間2時間半しかとれなかったが、とにかくY氏の宿泊先の上士幌町へ向かった。Y氏をピクアップして、向かったのはチミケップ湖。狙うのはオオイチモンジと小型ヒョウモンチョウ類。途中お天気は上々だったのに現地ではやや曇っていた。気温も車の車外気温計で15度…うーん大丈夫か?
 まずは、私の好きな林道へ入ってみる。昨年はこの林道、ゲートが開いていて車で中に入れた。ラッキーと思ったら実はアンラッキーで、車が出入りするものだから、あまり蝶が居なかった。今年は…ゲートが閉まっていた。ってことは、これはラッキー!だよね?

 

ヒガシカワトンボ(2003.06.28 チミケップ)

 去年もここで撮影した、ヒガシカワトンボの鮮やかなオレンジ色の翅をご披露しましたが、こちらは透明タイプでヤナギトンボとも言われる。同一種で、透明型と橙色型は地域差だとのことであるが、ここチミケップでは両種が混生している。私の手持ちの本では、別 のタイプの型と交尾することはない。と書かれているのだが、それじゃ別種なんじゃないの?と思うのだがいかがでしょう。トンボに詳しい方がいらっしゃったらご一報下さい。
 ところで、肝心の蝶は、あまり数が出ていない。オオイチはもとより、ミスジチョウもまだ見ない。飛んでいるのはホソバヒョウモンと、エゾシロチョウばかり、気温が低いのか、まだ発生してないのかと、少し心配になってきた。

 

オオイチモンジ(2003.06.28 チミケップ)

 そんな不安が頭をもたげたとき、遠くの林道脇に黒い蝶が2頭…“オオイチだ”の私の声に皆早足になる。1頭が狐のフンに、もう1 頭がすぐ側の草原に止まっていた。皆一斉に草原の方のオオイチに向けてシャッターを切った。フンと一緒じゃ絵になりにくいもの、そりゃしょうがない。
 しかし綺麗だ。傷もヨゴレも全くない。今朝生まれたかのように綺麗な個体だった。やれやれ、これで来た甲斐があったというものだ。引率者の責任が果 たせてほっと一息ついた。

 

オオイチモンジ(2003.06.28

 そうそう、去年の私のField Noteを記憶されているだろうか?S氏の止めた車の下に熊のフンがあって、そこにオオイチモンジが来ていた話なのだが…。今回もその場所を訪れてみて、唖然とした。昨年とほぼ同じ場所に…有った!熊のフン。どうしてそこが熊の用を足す場所になったのか、理解できないのだが、例えば犬のマーキングのように、熊も何らかの目的をもってフンをしているとしか思えない。
 その後も順調に、ここぞというポイントでオオイチモンジに出会えた。そして今回特筆すべきは、黒化型のオオイチモンジが2頭現れたこと。写 真右のオオイチモンジをご覧頂きたい。左と比較して明らかに全ての白点が小さく、飛んでいる姿はかなり黒く見えました。黒化型のオオイチと言えばユニ石狩が有名ですが、あそこほどではないにしても、チミケップにも居るんですねー。

 

キツツキの穴(2003.06.28

 巣穴ではなさそうなので、単に虫を捕っただけなんでしょうが、私の手がすっぽりと入ってしまうほど大きな穴でした。これだけの大きな穴を明けて、どれほどの虫が捕れたのか分かりませんが、何だか労力に合わない作業だと言う気がしてなりません。
 それにしても、何故ここに虫が居るとキツツキには分かるんでしょう。動物も昆虫も、本当に不思議がいっぱい!だから面 白いんですけどね。

 

エゾシロチョウ・サカハチチョウ・ミスジチョウ・イチモンジ・カバイロシジミ他

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