霜柱(2005.12.04 音更町

 幾度かこのField Noteにも書いたような気がするが、私の住む十勝は意外と雪が少ない土地だ。今年もこれまで3度程雪が舞うのを見たが、未だに積もってはいない。この現象は西に日高山脈、北に大雪山を擁しているおかげだと思う。湿った空気は山にぶつかり雪になる。しかし、この十勝には、乾燥した空っ風が吹くばかりなのである。この土地に雪が降るのは、西高東低の典型的な冬型の気圧配置が崩れた時なのである。
 ところで、雪の積もった冬景色を見て“寒そう”と感じるアナタ。アナタはシロウトですぞ!(笑)実は雪は暖かいのである。雪が雪としてその姿をとどめているのは、確かに気温が氷点下だからなのだが、雪は多量 の空気を含んでいる。従って、まるで羽毛布団のような保温効果があるのだ。大地に雪が降り積もるとその保温効果 で、地面(地下が)凍ることはない。しかし、雪の少ない十勝は凍る。帯広市内でも、地下1.3mまでは凍土と化す。郊外では1.5m以上の深さまで凍ってしまう。

 雪の少ない年は、春が早く来るように錯覚するが、逆に凍結深度が深く、いつまでも草の芽が出ずに遅い春となってしまうことがある。もっとも今年の春は、逆にあまりの雪の多さに雪解けが進まず、遅い春となってしまったので、一概には言えないのだが、果 たして今年はどんな冬になるのだろうか?

 

ミヤマカケス(2005.12.04 音更町

 このところ、大型の水鳥ばかり撮っていたので、小型の鳥をと思い、会社の近くの公園を覗いた。しかし公園に着いて、忘れ物に気付いた。何と望遠レンズが無いのだ!まあ、今日は中望遠で我慢しようと諦めて散策を始めたのだが、望遠マクロ命のFieldとしては、やはり辛い!しかもこのレンズ、ミノルタの純正ではないために、合焦が遅い!参ったナー…
 公園内を歩き始めて、すぐに芽を惹いたのがミヤマカケス。やや大型の鳥なので何とかお見せできる写 真になったが、更に欲を出して近づこうとすると、先程の霜柱が足元でザクザクと音を立てて崩れ、忍び寄る事が出来ない。近寄れない時こその望遠レンズなのにと、悔しさが増す。

 ハシブトガラ等の小型の鳥を目にしたものの、とてもお見せできる写真にはならなかった。そんな時にこのレンズでも手頃なサイズの生き物が登場してくれた。

 

エゾリス(2005.12.04 音更町

 この公園では初めて見たエゾリス。チョウセンゴヨウ・カシワなど木の実には不自由しない場所なのに居ないのが不思議と思っていたのだが、たまたま出会うことがなかっただけで、やはりしっかり住み着いていたようだ。
 落ち葉をかき分け木の実を捜している様子。エゾリスは秋に木の実を探し、冬の食糧として地表に穴を掘り貯蔵するのだと云うが、そんな作業の最中だろうか?それにしても良く分からないのであるが、人間なら餌を貯蔵するのは、分かりやすい場所に集中して埋めるだろうが、エゾリスはあちこちに穴を掘るようだ。何カ所も掘った穴の位 置を覚えていられるのだろうか?また雪が降ったら、埋めた木の実を捜すのも容易ではないと思うのだが、何か超能力でもあるのだろうか?

 

 

エゾリス(2005.12.04 音更町

 そんな私の心配をよそに、愛嬌たっぷりのエゾリスであるが、それにしても今日は寒い!日中なのに、さっぱり気温は上がらず、真冬日になりそうな日だ。厳しく長い北海道の冬の始まりを実感させられた一日だった。みんな来春まで頑張れよ〜!!

 

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