ハクチョウ(2005.11.20 十勝川

 前回ナキハクチョウを見ていただいたのだが、その後どうなっただろうと帯広川添いを歩いてみた。前回は真剣に白鳥を探したが、今回はカメラマンさえ見つかれば、そこにナキハクチョウが居るだろうと、カメラマン探し。しかし、ついに見つけることは出来なかった。もうどこかへ移動してしまったようだ。
 このままでは、どうも消化不良になりそうなので、確実に多くの水鳥が見られる場所へ移動した。十勝川温泉近くの十勝川中央大橋。この近辺は冬季間水鳥が絶えることはない。
 しかし、どうも例年に比べて数が少ないように思う。今年は比較的気温が高めに推移しているせいだろうか。オオハクチョウもあまり多くはない。他にやって来ている鴨類も、マガモ、オナガガモ、ヒドリガモ…とお馴染みさんばかりで、どうも興味が湧かない。

 

ホオジロガモ(2005.11.20 十勝川

 何か他の種類は来ていないのかと目を凝らしていると、ホオジロガモを見つけた。特に珍しいという程ではないが、他の鴨類より警戒心が強いのか、手前に寄って来ることはまず無い。しかも、潜水が得意らしく、四六時中水中に潜るから、余計カメラに納まってくれない。
 こいつを暫く観察しようと決め、時折水上に浮かんだ所を狙ってみるが、はやりたいした写 真も撮れずに時間が過ぎた。ところでふと気付くと、先程からホオジロガモは次々と、下流から上流に飛んでくる。しかし、その数が増えている気配はない。これは、いったいどういうことだろう?

 そう気付いて分かったのだが、どうやら水中に潜っている間に、結構な距離を流されてしまうのではないだろうか?つまり水中で下流に流され、空中で上流に戻るということを、幾度も繰り返しているから、次々と飛んできても、その数は増えないのだと気付いた。ならば、飛んでいる姿を狙ってみよう。

 

マガモ(2005.11.20 十勝川

 そう思った途端に面白くなってきた。いや、撮るのはやはり難しいのである。難しくて思った写 真が撮れない→悔しい→面白い。と、こういう図式だ。更に、水に浮かぶマガモの雌など、興味も無かったが、こうして飛んでいる姿は、俄然格好が良いのだ。

 

ヒドリガモ(2005.11.20 十勝川

 更に、更に、羽を開いた姿は、羽をたたんで水上に浮かんでいる姿とは別 の模様が見えてくる。これは、ますます面白い。何で今までこんなに面白いことに気付かずにいたのだろう!
 所が、問題があった。私のこのポジションからは、殆どが逆光になるのである。発見したこの楽しみを充実させるためには、どこか順光で撮影できる場所を探さなくてはならないが、とにかく私の今年の冬のテーマが見えてきた。水鳥の飛翔。これだ!

 

コガラ(2005.11.20 音更町

 ところで、お仕事いっぱいのFieldは、そろそろ戻らなければならない。でも、折角だからちょっと寄り道して長流枝内に寄った。林道をゆっくりと車で流しながら何か居ないかと探し回るが、何も居ない。
 そろそろ一般道に出てしまうと、諦めかけたところに、黒ベレーの小さな鳥が現れ、林道脇の枝に止まってくれた。車の窓だけ開けて、撮影。うーむ、やっぱメンコイわ。犬も歩けば…ではないが、アウトドア写 真は、家の中のパソコンの前では撮れないのである。寸暇を惜しんで、お外に出なければ、良い写 真は撮れないのだと改めて実感した次第です。

 

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