第5章 ダビンチに会いたい(MILAN3)
1.チェックアウト あまりのんびりしていると、チェックアウトの時刻に遅れてしまう。一度戻って荷物を片付けチェックアウトすることにした。ところで昨夜からずーっと気になっていたのだが、ホテルのお隣の建物がえらく格好が良いのだ。こうして昼間見るとなおさらなのだが…
実はこの建物、ローマ銀行だった。うーむ渋い!
ミラノ市街地では、この様な建物が…というか全部がこんな感じなのである。最初は“うわー、すんげー。わーこっちもだぁ”と首が痛くなるほど見上げていたが、最後は“もう充分に分かったから”という気になった(笑) |
2.レオナルド・ダ・ビンチ科学技術博物館 チェックアウト後、私にはどうしてもミラノで行きたいところがあった。天が2物も3物も与えちゃったあの男、レオナルド・ダ・ビンチの博物館である。その建物もまた徒歩で行けそうな距離だったので、荷物はホテルに預かってもらい身軽な格好で地図を頼りに歩いた。
7ユーロの入館料を払ってカウンタのお兄さんに尋ねたら、写
真は撮っても良いとのこと。ラッキー!玄関正面には巨大な蒸気タービンのモデルが飾ってありましたね。ここはダビンチが創作した物や考案した物、またスケッチを元に実際に作ったモデル等をカテゴリー別
に展示してあります。
館内では至る所でこのような風景を見ましたね。引率の先生に連れられてバス学習かなんか思い出しますが、今日って土曜日だよね。何だろう?修学旅行?そんなのイタリアにある?まぁ、とにかく偉大なる天才の偉業にこうして触れられる環境は羨ましい。きっとこの子たちの中から次の偉大な芸術家か科学者が生まれるのかも知れません。
いったい皆さんに何をお見せしたら良いのでしょうね。あまりにもジャンルの幅が広くて改めてダ・ビンチの偉大さを思い知らされると言うか、もう呆れるほどです。特に車輪・歯車のつくもの例えば上のような機械類・自転車・バイク・馬車などの乗り物は抱負に展示されてまして、モト・グッチやベスパの初期の頃の、まあ原動機付き自転車とでも云うような類も目を惹きました。 |
3.サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会 長ったらしい名前でスミマセン。でもサンタ・マリア…教会はあちこちにあるのでフルネームが必要なようです。そして、この教会もダ・ビンチに会える場所なんです。そう、例の最後の晩餐はこの教会内の壁画という訳です。
結論から申しますと、残念ながら私は壁画を見ることが出来ませんでした。 実は当初の計画では、ミラノに着いたその足ですぐにスイス行きの列車に乗り、昨日(4月29日)中にルチアーノと再会する予定だったのです。そして、ミラノを5月6日に再訪し、ホテル泊。7日にここに来る予定でした。ところが、ルチアーノの要請で7日に直接ミラノに送りたいから、6日のホテルはキャンセルするように言って来たのです。しかし、それではミラノを見学するチャンスを失ってしまいますので、スイス行きを1日延ばして、今日こうして見学している次第です。 一方、ここの壁画を見るには予約が必要でした。ですから私は、ヨーロッパに着いてから電話で予約を入れるつもりだったのですが、急な日程変更で予約を入れるチャンスを失ったという次第です。
レンガ造りの外観といい、内部の装飾といい、とにかく美しい建物でした。 |
4.イタリア名物?(こいつだけには会いたくなかった!) その後ボッカチオ通りと昨日のNord駅近くの線路を横切り、目指したのがParco Sempione(センピオーネ公園)。そっか、パルコはイタリア語の公園であったか、等と考えながらプラプラ…。ところで、北海道のサクラもそうなんですが、まずヤマザクラ系が先に咲いて、ヤエザクラ系が後に咲きます。ちょうどイタリアも後者の時期だったようで、あちこちでサクラは目にしましたね。そして後日訪れるスイスもそうなんですが、ワンコ連れの多いこと!
この公園で、ビールを飲んで一息。気温もけっこうありまして汗かいてましたんでうまかったですよ。そういえば、昨夜のホテルの冷蔵庫もそうでしたが、イタリアのビールはバドワイザーが主流なのかなぁ。まあ水みたいに飲めて、それは良いのですが、ビール好きには物足りないかも?
この公園内には14世紀にミラノを統治していたヴィスコンティ家が建設した城がありまして、今は考古学博物館になっています。写
真には人影がありませんが、これはわざとに狙っただけで、実際には私の背後に結構な観光客が来てました。そしてこの写
真を撮った直後に、一人の女性が私の前に現れたのです。何やらまくしたてるように言いながら私の身体に触れようとしますが、全く意味が分かりません。そうこうしているうちに、背後に人の気配を感じた途端に私の後ろポケットに手が伸びました。咄嗟にかわしたので被害はありませんでしたが、2人組のスリだったのです。
この件で、何だか博物館内を見る気が失せましたので、そろそろホテルに戻ろうかと思います。イタリア名物のスリ師にも会えましたので、充分かなぁと思います。ダンテ通 りを抜けて真っ直ぐに歩くと、今朝のDuomoに着きます。実はこの写真は、早朝に何だか格好の良い建物があると撮影したもので、人影がありません。これが博物館だったということは後で気付きました。この建物の前庭は小さな公園になっていて、そこにはまたまた馬に乗ったおじさんの像がありました。いったいアンタ誰よ? Duomoに近づくと、大勢の人が居ました。広場で何やら式典が始まったようで、音楽隊の演奏が聞こえます。早朝、ここをゆっくり見学して正解だったようです。 |