第7話 オオモンシロチョウ

  従来からその地域に生息・生育するものを在来種。他地域から人為的に持ち込まれた生物のことを 外来種(がいらいしゅ)と呼び、生態系などに重大な影響を与えることがあり、時に環境問題のひとつとして扱われる。

 北海道生まれのFieldとしては、外来種で思い出すのがチョウセンシロチョウである。このチョウは1929年以降、岡山・島根・山口・福岡・佐賀・鹿児島各県で採集記録があり、北海道では1958年以降、留萌・名寄・浜頓別 で採集記録があるが、最後に聞いたチョウセンシロチョウ生息の噂は北海道深川市で、自身足を運んだが、目撃をしたことが無いまま全国から生息の噂も消えた。もの珍しさからの採集圧で、採り尽くされたのであろうと言われている。

 次に北海道で大きな話題になったのがオオモンシロチョウである。
 「Wikipedia」によれば、“日本では、1995年に北海道京極町で初めて確認されたのち、青森県や対馬でも発見された。”また「くりえいとPEN」様によれば“1996年6月8日に北海道共和町で1♂が採集されていたことがわかり、…”等の記載がある。他にも様々なサイトで取り上げられているが、上記2つのサイトが比較的早い時期の指摘である。しかし私が掴んでいる情報では、1994年北海道 瀬棚町という情報で、これを確認した友人から、翌1995.5.22.の瀬棚産標本頂きその写 真を私のサイトで掲載させていただいている。

 ところで、私がオオモンシロチョウをテーマに文章を書こうと思ったのはここから先が問題で…。
 今年(2012年)、何故かオオモンシロの姿を見ることがあまり無かったように思う。そんな話を友人のblog上でお話ししていて、 オオモンシロが葉キャベツを食害したという話を私が書いたら… “オオモンシロってモンシロと違って色んなもの食べますよね。 こちらはナスタチュームが結構やられました。” と友人が言った。 “えっ?”ナスタチュームってキンレンカ(金蓮花)のこと? でもあれって…アブラナ科じゃないよね? 調べてみると… ナスタチウム(英語Nasturtium)は正式にはオランダガラシ(クレソン)属を指す学名であって、似た味をもつため、キンレンカ(金蓮花)に転用された通 称である。 …ということで、オオモンシロの食草は、アブラナ科だけではなく、ノウゼンハレン科も?

  そこで、またネットを検索しまくった。 またまた「くりえいとPEN」様 幼虫の食草 アブラナ科植物の葉、花、果 実。日本で今年記録された食草は以下の通り。キャベツ(=ブロッコリー、カリフラワー)ハクサイ・ダイコン・ワサビダイコン・コマツナ
 “蝶の写 真館”様の食草に関する記載:幼虫は、アブラナ科植物のキャベツ、ハクサイ、ダイコン、コマツナなどの葉や花を食するので、害虫にされています。
 相当数のサイトにはただ“アブラナ科”との記載が殆どで、唯一“幼虫図鑑”様には、アブラナ科の野菜・野生植物。ノウゼンハレン科。 食草のついての記載:園芸用ナスターチウムの葉に多数ついていた。…とナスターチウムの指摘が有った。私自身が確認した訳ではないが、ノウゼンハレン科のナスターチウムがオオモンシロチョウの食草になっている事はほぼ間違いのないようだ。
 私自身、食草はアブラナ科であろうと思い込み、確認した幾種類かの食草がアブラナ科であった為、食草はアブラナ科と疑いもなく決めつけていた。反省を含め、今現在(2012.12.01)私の知見をまとめて置くが、オオモンシロについては今後も更に書き足す必要があるかも知れない。

※参考文献:保育社 標準標準図鑑全集“蝶・蛾”1941.7.15発行
      
保育社 現職日本蝶類図鑑 1998.9.1 13刷 発行
      
他、勝手にリンクさせていただいた各サイト様


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