友人に会いに行った。立派な自宅に住み、自身は３ナンバーの車。奥様には紅いスポーツカー。傍目には悠々自適の生活を送っているように見えていた。
　昨年彼はそれまで務めていた会社を辞めた。というか解雇だったようだ。彼と、奥様と娘さんと、奥様のお母さんと、４人で住んでいた家を手放した。今彼は、彼のお母さんの家に娘さんと２人で住んでいるようだったが、彼のお母さんは介護老人ホームに居るようで、実質２人暮らしのようだ。

　彼の娘さんは今、某スーパーでパートのレジの仕事をいているという。子供の頃はバイオリンを習っていたお嬢様という印象の娘さんだった。彼自身は、自営業を営んでいるが、この不景気で大変な思いをしていることは明白だった。
　お母さんの様子を訊いてみたら、年々容態は思わしくなく、車椅子から離れられないらしい。しかも、介護認定から外され、来年からは老人をホームにも居られなくなるという。家族は、自営の彼と、パートの娘さんだけなのに、自治体は一体誰に自宅で介護をしろと言っているのであろう。
　正に時代は厳冬！いつ春がやってくるのか先は見えない。（写真は彼と別れた後の帰り道で撮影）