困った奴

ブラウントラウト(2011.11.13)

 先月末、久々に十勝で釣行したことをお伝えしましたが、3本も釣れちゃったブラウンの事がやはり気になって、その後釣り仲間達に確認して回った。結論から言うと、知らなかったのは私だけのようである。皆一様に十勝の川にブラウンが増殖していると口を揃えた。原因は諸説有るが、要するにいずれかの養殖場から、故意か事故かで大量 に流失したということらしい。
 その原因となったと噂される川を覗いてみた。釣行者は居なかった。薮漕ぎをして河原に立ちスピナーを流した。最初は22cm。いや、もっと居るはず!更に粘ること15分、ようやくスピナーに食らい付いたのは32cmのブラウンだった。魚を釣るという目的を達成出来たこと、釣りをやる人間の一つの尺度…尺越え(30cm以上の魚であること) を達成したのは良いが、うーん困ったねぇ!

 この川はもともとニジマスの川だった。もっともそのニジマスも、
本来は北米原産のマスではあるが、日本で市民権を取って50年近くなる。ブラウンの増殖は、蝶で言えば、ヨーロッパ原産のオオモンシロチョウが入ってきたようなものであるが、魚の場合、事情は更にシビアだと思う。つまり棲息できる場所が水中という限られた場所であること、ブラウントラウトはフィッシュイーターで他の種の魚を食って70cmを超えるようなサイズになることなど、環境に与える影響は大きいという気がする。今後も推移に注目したい。


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