エゾリス(2005.6.25 池田町

 今週は埼玉からTさんが来道していらっしゃる。鳥や蝶の撮影を楽しんでいる方で、私が以前お会いしたFさんやBさんともお付き合いがあるそうなので、案内を買ってでた。例によってS氏にもお付き合いを願う。
 Tさんは、前日道の駅で休むとのことだったので、朝の7時に待ち合わせをした。私にも経験があるが、道の駅などで泊まると、明るくなればすぐに行動したくなるものだ。年齢は私より上と聞いていたが、若々しくまた礼儀正しい方だった。
 私は、仕事が立て込んでいたので、あまり遠出は出来そうになかったが、とにかく近場の、北海道らしい蝶や鳥が見られればと思い、まず池田町へ向かった。しかし、残念ながら期待のフクロウ親子の姿は無かった。既に先週巣立ってしまったらしい。代わりに居たのがこの子リス。臆することなく愛嬌たっぷりの姿を撮影をさせてもらった。口にはどうやらドングリをくわえているようなのだが、それにしても随分赤味の強い色をしている。

 

カバイロシジミ(2005.6.25 帯広市愛国

 次に中札内に向かったのだが、その前にカバイロの可能性がある愛国に寄り道。期待通 りにカバイロシジミが姿を現すが、なかなか静止してくれない。唯一この個体だけはじっくりと撮らせてくれた。他にギンイチモンジセセリやギンボシヒョウモン、トラフシジミも姿を現し、まずまずの滑り出しに期待も高まる。
 中札内には、カラフトヒョウモン・ジョウザンシジミ・オオイチモンジなどに期待していたが、何だか様子がおかしい。雲が厚くなり、蝶も姿を現さない。車外気温計は中札内に向かうにつれ下がる一方で、ついには18度になってしまった。
 目的地に着いて車外をうろついてみるが、なにしろ空気が冷たく感じられる。当然思った種類の蝶は姿を現さなかった。折角遠路埼玉 から来ていただいてるのにとお天気を恨めしく思い、一方で済まない気持ちになってきた。

 

リンゴシジミ(2005.6.25 帯広市

 S氏もきっと同じ気持ちだったのだろう。そのS氏の誘いで、彼の自宅へ向かうことになった。実は彼の自宅庭のスモモの木ににリンゴシジミが発生してるのである。それなら確実に撮影は可能であろうと思われたが、結局撮影出来たのはこのワンチャンスだけだった。居るには居るのだが、撮影できる所まで降りてきてくれないのだ。
 時間ばかりが経過してしまいそうなので、とりあえず近くのラーメン屋さんで腹ごしらえしてから長流枝内に向かうも、結果 は同じ。気温が低くて蝶は殆ど飛んでない。仕方なく音更町のリンゴシジミのポイントを覗く。しかしリンゴの姿は全く無かった。フタスジにもカバイロにも出会えなかった。出会えたのは、やる気満々の年輩のおじさんが2人。ゲリラのような服装で、大口径のネットを手にリンゴの植樹を叩き回っていた。念のために“採れましたか?”と声をかけたのだが、全くダメだった様子。“ダメだった”の言葉に一瞬安堵するも、発生がまだだったのか、既に乱獲し尽くされたのか?気がかりでならぬ 。

 こんな状態ならS氏の庭で粘った方がまだマシと我々は再度S氏宅へ向かった。しかし、風が強まり、ついにはボツボツと雨まで降ってきて、案内役を充分に果 たせなかった私の涙雨となってしまった。Tさんゴメンね。これに懲りずまた北海道へ遊びに来て下さいね。

 

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