第2章 半ベソ

1.羽田へ

 私が搭乗予定の成田〜ミラノのJAL便は5月29日のお昼頃離陸するのだが、北海道在住の私は、当日の朝羽田に着いて即成田へ直行しても時間的に間に合わない。従って前泊の必要性があった。実は帰りも同じで、イタリアから成田に到着する便は16:05に成田に到着するのだが、それから羽田へ急いでもその日の内に北海道に戻れる便はなく、後泊も必要と全くムダの多い旅程になってしまった。実際旅行代金の3分の1は、何と国内で消費される計算なのだ。(ハハ〜ン、半ベソのタイトルはこれか?とお思いの方ハズレです。半ベソの原因はまだまだこの後)

 5月28日 私の会社は通常営業で、17:00まで仕事をして帰宅(と、言っても数分)。そして最終便の出発は20:30で、空港までの所要時間は30分程度だから、これは楽勝だ。
  ゆっくり着替えて、荷物チェック。カメラ・レンズ良し!メディアも持った。パソ・電源良し!コンセントプラグ良し。パスポート・免許・チケット・財布良し!補注網・三角ケース良し!……と指差し点呼(笑)自家用車で空港に到着してから、そうだ、タバコどうしよう?と悩んだが、とりあえず3箱だけリュックに詰め込んだ。(私の荷物はリュック1個のみ)不足したら、向こうで買えば良い。

 

2.出国前夜

 東京での前泊は羽田エクセルホテル東急。第二ターミナル直結でとても便利ということで、後泊もこちらに予約を入れてある。実はミラノの中心部ドゥオーモから徒歩5分の4ツ星ホテルにも予約を入れてあるのだが、ここのホテルはそれより高い。泊まりたくて泊まるならいざ知らず。仕方なく泊まるホテルにしては法外だという気がするのだが、そこは世界で一番物価の高いお国のことですから、いた仕方ない。
 ま、この際リッチな気分でも味わおうかと、ホテルのバーを覗く。さすがに雰囲気は良い。


BARのサインを客席から撮影

 メニューに泡盛があったので、チーズセットと共に注文する。先に泡盛が届いたので、チビチビやっていたのだが、なかなかチーズが届かない。おいおい、先に酒が無くなっちゃうゾと思いながらふとテーブルの上を見ると伝票が…ん?オーダーになってないじゃないか!(ここで半ベソ?いやまだまだ!)
 これから再注文するのも面倒臭い!“そうだよ!貧乏人が肴注文する金がなくて、泡盛だけ啜ったんだよ。そう思えば良いさ!”と腹の中で思いながらレジを済ませて部屋に戻る。もっともこれじゃ寝付きが悪いとばかりに途中で缶 ビールを買い込んだ。
 部屋でパソを繋いでみた。LAN接続で、すんなりと自分のページが見られた。ちょこっとカキコして今日はおとなしく寝ましょうか…

 

3.成 田

 翌朝は6:00起床。昨夜チェックインの時、ホテルのフロントに“チェックアウトのご予定は?”と訪ねられたので“明日のお昼に成田から出国なんですが、何時に出発したら良いでしょうね?”と逆に訪ねてみたら“成田もそうですが、途中の道路も(ディズニーランドへのお客さんで)混むと思いますから、朝一便のバスじゃないと…”との返事だった。


ホテルの窓からの風景 飛行機の発着も見ることが出来る

 そそくさと用意を済ませ 6:40のバスに乗る。バスはガラガラ!道路も思いの外空いている様子だったので、拍子抜けした。成田空港の直前でバスが停まり警察官が入って来てちょっと驚いた。パスポートを提示せよとのこと。何か厳し過ぎないかぁ?

 成田空港へは初めて来たのだが、さすがにでかい!そのでかさに見合っただけの人人人…そして巨大な掲示板!


私の乗る便はどこじゃぁ〜?!

 館内をぐるっと散策した後で手荷物検査を受ける。案の定、私のリュックはパソだのレンズだのバッテリーだの充電器だのと怪しい?ものばかりで、殆ど全部引っぱり出されたが概ねOK!ただ100円ライターがダメなんだと!!ポケットとリュックの奥の予備のライターはゴミ箱へ…何か釈然としない。更に出国審査を受けてようやく出発ロビーへ。

 ん?でも時間がたっぷりあるぞ、とうろついていたら、YAHOO CAFEなるものがあった。何?無料?! 使う使う!! 天気予報を調べたり、自分の板にカキコしたりして時間を潰す。 そろそろ移動しようかと思ったときに、窓から中華航空の飛行機が見えた。写 真一を枚撮っておこうと思ったときに、れれ?何かおかしいぞ!と気付いた。シャッターが落ちない!!合焦はする。測光もしている。しかし、何としてもシャッターが落ちないのだ。慌てて購入先のカメラ店のご主人に携帯を入れるが、何しろ発売されて間もないカメラ。いくら症状を話しても対処の方法が見つからない。そうこうしているうちに搭乗しなくてはならない時刻が来てしまった。半ベソというより全ベソ(そんな言葉有った?)血の気が引く思いがした。

 そうだ!手荷物検査の後にリュックに荷物を詰めなおして、少し離れた壁際にリュックを下ろした。そして肩に掛けていたカメラのネックベルトを掴んでそのリュックの上に置こうとした。その時カメラは弧 を描いて壁にコツンと当たった。そんなに強い衝撃があったとは思わなかった。本当にコツンと云う程度だと思ったのだが、あの時以外に考えられない。当たり所が悪かったのか?使えないカメラと交換レンズとバッテリーと充電器と…ますます重たく感じられるリュックを肩に機上の人となった。

 

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