コツバメ


コツバメ
Callophrys ferrea BUTLER
(シジミチョウ科)


                                   2006.05.13 旭川

●分 布:北海道、本州・四国・九州
●成虫の発生:年1回4月下旬ころ発生
●越冬態:蛹
●食 草:ホザキシモツケ・エゾノシロバナシモツケ・ヤマツツジ

 種名ferreaはラテン語の“鉄色の”という意味で、この蝶の羽の色による。(鉄の化学記号“Fe”の語源でしょうか?)シジミチョウの中では春一番早くに飛ぶ蝶ではないだろうか、ヒメギフチョウの写 真を撮りに出かけると必ずと言っていいほど、この蝶と出会う。そして、目指すヒメギフチョウに出会えないときは、この蝶に被写 体になってもらい、冬の間に錆び付いた写真のカンを取り戻させてもらうことになる。小さく、すばしこいこの蝶は写 真撮影の恰好の練習台になる。コツバメは写真のように羽を立てて、太陽の方向に対して直角にとまり、そして立てた羽も垂直ではなく、太陽の高度に合わせて微妙に角度を付け、太陽光線に対して全くの直角を保とうとする。それは、春のまだ柔らかな光のエネルギーを羽の全面 で吸収しようとしているかのようである。

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