北海道では道南を除き、極めて希な迷蝶。十勝でも数年に一度のペースで目撃されている。1967年8月に富士山富士宮口2合目付近で、ヒヨドリバナにこの蝶を見つけた。ノイバラの棘が足に刺さるのにもかかわらず、そっと近づいたが逃げられてしまった。その時のアサギマダラは垂直に、高く高く飛んだ。私は、蝶が見えなくなるまで青い空をうらめしく見つめていた。それがこの蝶との最初の出会いだった。あれから36年後、初めて沖縄でこの蝶の撮影が出来た。
そして2004年6月北海道の中札内村でこの蝶を発見。更に同年9月、同地にて6月に発見した個体の子孫と思われる個体の撮影に成功した。